みやぎスポーツボランティアネットワーク 本文へジャンプ
Sports Volunteer


■スポーツは「する」「みる」「ささえる」
 スポーツが日常生活に入ってきたという感を強くするのは、オリンピックやワールドカップのような巨大イベントだけではなく、生涯スポーツとしてジョギングやテニスなど身体を健全な状態に維持するように積極的にスポーツをする人が多くなったことと関連している。日本では一昔前は、競技スポーツとしてのスポーツが興隆していたが、企業スポーツの衰退、少子化による学校スポーツ人口の減少などにより、競技スポーツから、気軽な生涯スポーツに移行してきている。これは、平均寿命の伸長や労働時間の短縮に伴う自由時間の増大の時代を迎え、みんなが自己開発や能力の可能性を探求するような文化的な活動によって、より積極的な自由時間の活用を求めようとしていることに深く関係している。
 「体力・スポーツに関する世論調査(総理府)」によると、1週間に1日以上運動を行う人は、昭和57年には、約2300万人(約28%)であったが、平成9年には、約3400万人(約35%)にも増加してきており、今日、20歳以上の成人の約「3人に1人」が定期的にスポーツに親しむ時代になってきている。 さらに、「する」スポーツだけにとどまらず、競技場やスタジアムで観戦したり、テレビ・ラジオでスポーツ番組を見たり、聞いたりして楽しむ「みる」スポーツの人口は、国民の9割となっている。
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■スポーツボランティアの本格始動は長野五輪から
 長野冬季オリンピック(1988年)以降、「する」スポーツ、「みる」スポーツに加え、スポーツを「ささえる」活動、すなわちスポーツにおける「ボランティア」活動が新たにその意義・価値を認められるようになってきた。長野オリンピッにおいては、約44,000人のボランティアが大会の成功を支え、その活動が国際的にも高く評価された。
 スポーツボランティアとして多くの人が参加した理由は何だろうか。スポーツを「する」にはちょっとと考えるが「みる」だけではつまらないと思う人、「みる」にはスポーツの細かなルールが必要であるが、ルールを知らなくとも気軽にスポーツに接することができると思う人、さらにはスポーツをする、みる人と、あるいは「ささえる」人同士の交流を望む人など、多くの人が参加してきている。それら「ささえる」人は、地域のスポーツイベントや少年スポーツ活動においても、ボランティア指導者を含む住民ボランティアとして、その活動を支えている。
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■「ささえる」スポーツへの広がり
 今後、日本は高度情報化、少子高齢化、グローバル化が一層進み、国民の生活にも大きな影響が訪れよう。そうした中で生涯スポーツの振興は、国民の健康増進や生活の質を高めるだけでなく、地域社会の構築や心豊かな社会づくりに寄与することから、ますますその意義が高まっている。つまり、スポーツ文化は時代の要請により変容してきたし、今後はそれがさらに多様化し、様々な社会的機能を持つことが期待される。すなわち、「する」スポーツから、「みる」スポーツへ、そして「ささえる」スポーツへの広がりである。
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